入職して1カ月経ったけど、なかななか仕事に慣れないなぁ
これからどうしていけばいいんだろう
新年度が始まって1カ月。
こんな悩みを持っている新人職員が多いのではないでしょうか。
本記事では、こんな悩みにお応えするため、「新人介護士がやっておくと得する10のふるまい」について、「基本編」「仕事内容編」「私生活編」の3つに分けて解説しています。
基本編
❶挨拶、笑顔、感謝の気持ちを忘れない
❷付き合う人を選び、みんなと仲よくなろうとしない
仕事内容編
❸とにかく実力をつける
❹守破離をテッテイ
❺とれる資格はとる
❻職場外のネットワークを作る
私生活編
❼運動する
❽本を読む
❾お金の勉強をする
❿自分のリフレッシュ方法を持つ
ぼくは特養で働きはじめて20年目になります。
介護士と施設ケアマネジャーを経て、10年前から生活相談員&衛生管理者として勤務してきました。
転職や法人内の異動で新人側になることも経験。
職員の入れ替わりが激しい介護業界で、これまで多くの新人職員と接してきています。
本記事は、新卒でも転職した人でもあてはまる内容になっていますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
新人介護士がやっておくと得する10のふるまい
基本編
それでは、まずは基本編から解説していきます。
❶挨拶、笑顔、感謝の気持ちを忘れない
社会人として働く以上挨拶は欠かせません。
そして、つねに笑顔でいるられる人と、しかめっ面をしている人ではどちらに良い人が集まってくるか、考えなくてもわかりますね。
そして人と人との関わりが少なくなっている現代では、ちょっとしたコミュニケーション不足が大きな問題になりかねません。
こまかなことでも相手に感謝の気持ちを伝えるクセをつけましょう。
挨拶・笑顔・感謝の気持ちは行動してマイナスになることはありません。
逆にしないでいると「あの新人は挨拶しない」などレッテルを張られてしまうい、その後の人間関係のつかれにつながってしまうものになります。
1週間意識していれば習慣になってしまいますので、ぜひ意識してみてください。
❷付き合う人を選び、みんなと仲良くなろうとしない
介護施設には多くの職員が働いていますが、みんなと仲良くする必要はありません。
嫌味な人やマウントをとろうとする人、過度に新人に近づいてくる人、プライベートのことを聞き出そうとする人などは基本スルーです。
無理に付き合おうとするのはメンタル不調への第一歩ですし、まぁ仕事がすすみません。
冷たいようですが、仕事上組まないといけない場面以外は関わらないのが一番です。
仕事内容編
❸とにかく実力をつける
どんなに周りの人とうまく付き合えたとしても、介助が雑だったり、あてたパッドがいつもズレていたりしては信頼は得られません。
なにより利用者さんにとって、とても大きな不利益です。
今は本だけでなくインターネットで介護技術や知識を学べます。
しかも無料で。
実力が付けばほかの施設に転職するときも、自信をもって行動できるでしょう。
まずは利用者さんにとって一番の介護士を目指してみるのが良いと思います。
❹守破離をテッテイ
日本の茶道や武道などの芸道・芸術における師弟関係や修行の段階のあり方の一つである「守破離」をご存知ですか?
守破離
守 ・・・師匠に教わった型を徹底的に守る段階
破 ・・・修行を重ね、他の情報を学ぶことで既存の型を破る段階
離 ・・・さらに修行を重ね、自分独自の型が出来上がる段階
まずは「守」でその施設のやり方や使う言葉の意味を知り、身につけます。
慣れてきたら「破」の段階。
自分で得た知識を活かし、仕事の中で試してみます。(もちろんその職場で守らなければならないことは守りましょう。)
経験を積み重ね、「離」の段階にきたら、その職場の問題点を改善するための方策を考え、実践します。
周囲の人を巻き込みながらできるとよいですね。
❺とれる資格はとる
ぼくは専門学校で介護福祉士の資格を取得してから働きはじめました。
そして働きながら介護支援専門員や社会福祉士、衛生管理者、簿記など10個以上の資格を取得しています(講義を受けるだけのものもいくつかありましたが^^)。
介護の仕事で給料を上げていく方法の一つが資格取得。
周りの職員への説得力にもなるでしょう。
知識が増えれば、現場で落ち着いて対処できることも増えるはず。
時間の確保と勉強方法を工夫すれば、多くの資格はとれるのでチャレンジしてみてください。
❻職場外のネットワークを作る
仕事をしていく中で解決しがたい課題や悩ましい出来事は嫌でもつきまとってきます。
でも、自分の施設で生じている悩みごとは、たいてい周りの施設でも起きています。
他の施設の同じ職種の人と関われる研修会やコミュニティには積極的に参加しましょう。
頭を抱えていた問題が、案外かんたんに解決できることもありますよ。
ぼくが働いている地域では、相談員や介護士、看護師、ケアマネジャーなど、各職種ごとに定期的に集まる機会を作っていました。
コロナ禍で頻度は減ってしまいましたが、わからないことを電話で聞ける関係性は今でも続いています。
私生活編
主にリフレッシュするための手段です。
前向きに働くために私生活を充実させたいですね。
❼運動する
身体を壊さないように筋トレしてムキムキボディに、、、なんてなる必要はありません(汗)
ここではあくまでリフレッシュすることが目的です。
「軽いジョギング」「早歩き」程度で構いません。
腰痛予防のために筋トレすることも効果はあると思います。
好きな音楽を聴きながら、しんどくなりすぎない程度にゆるく運動するだけでも充分リフレッシュできるはず。
❽本を読む
介護士さん、本読むの嫌いですよね。
ぼくもそうでした。
でも、なかなか会うことのできない成功者が、何年もかけて築き上げたノウハウを、数時間、約1,500円で手に入れることができる手段を使わない手はありません。
そして、利用者さんのことを考えず、「人より早く仕事を終わらせて」、「人より多く休憩すること」しか考えていなかった若手時代のぼくを変えてくれたのは、間違いなく読書をはじめたからです。
三好春樹さんの「ウンコ・シッコの介護学」という本がぼくに介護の楽しさを教えてくれました。
その他、僕によい影響を与えてくれた本を紹介します。
どれもなるほどと思う内容がたくさん盛り込まれているので、ぜひ読んでみてください
ぼくの介護に対する考え方を大きく変えた一冊。
数ある三好春樹さんの著書でぼくが最初に読んだのはこの本です。
「人間の尊厳を守る大切さ」「介護士としての介護の仕事への向き合い方」を学びました。
✔ 7つの習慣
介護の仕事に限らず、ビジネスから夫婦喧嘩まで、自身の得たい結果を得るための物事の考え方を学びました。
名著すぎてハードカバー、子供むけ、マンガなど数種類の形態で販売されています。
マンガ版から読み始めてもよいと思いますのでぜひ読んでみてください。
✔ スクラップ・アンド・ビルド
「死にたか」と漏らす祖父の願いをかなえようとある計画を立てた孫。
介護の問題を視点を変えて描かれた小説。
介護士として、「安楽な介護」と「自立支援」のバランスを考えさせられる一冊です。
❾お金の勉強をする
介護の現場はお金について意識しなくても回っていきます。
一人の利用者さんを一日介護して施設にいくら収入が入るか、介護士が考えることはないでしょう。
ぼくはそうでした。
給料面で将来に対する不安は強く持っていましたが、具体的に何か行動することもほとんどなかったと思います。
これは本当にもったいないことでした。
ただでさえ給料が低いといわれている介護の仕事。
結婚したら、、、
子どもができたら、、、
老後はどうなるんだ、、、
投資はよくわからないしそもそも軍資金がない、、、
不安は尽きません。
今は本以外でもインターネットやSNSなどでいくらでも情報を手に入れられます。
ぼくは「両学長 リベラルアーツ大学」というYouTubeチャンネルに出会い、お金に対する考え方が180°ガラリと変わり、会社からの給料だけに頼る生活ではだめだと考えるようになりました。
少しでも自分で使えるお金や将来に備えるお金を増やせるようにしましょう。
❿自分のリフレッシュ方法を持つ
ぼくは旅行に行くために仕事をしていると言っても過言ではありません。
独身時代はのちに結婚することとなる今の妻と、1~2ヶ月に1度は温泉地に出かけていました。
知らない土地を歩き、おいしい料理や温泉に入ると心地よくなります。
その土地の歴史を知り、過去の偉人の行動を想像するのも大好きです。
旅行でなくても、運動やサウナ、映画鑑賞、スポーツ観戦などなんでもかまいません。
仕事以外でリフレッシュできるものを持つことで、仕事へのモチベーションも高まるでしょう。
新人介護士が気をつけること
やっておくと得する10のふるまいは理解できましたか?
これから説明することに気をつけると、より前向きに仕事に取り組めるようになります。
とにかく睡眠時間を確保する
シフト勤務で睡眠時間の確保がおろそかになりがちな介護の仕事。
睡眠不足が続くと眠くて仕事の能率が落ちるだけではなく、体調を崩しやすくなったり、太りやすくなったり、さらにメンタルの不調につながったりすることもあります。
職場でいやなことがあっても、睡眠がしっかりとれれば翌日ひきずることは少ないでしょう。
人は睡眠中に体を休ませるだけでなく、同時に体のいたるところのメンテナンスを行います。
なので睡眠が不足すると、言うなればまだ修理が終わっていない車で走り出す状態。
これが何日も続くと心身の不調につながるのは想像できますよね?
僕は介護士から施設ケアマネに異動したときに、寝る時間と起きる時間が一定になったことで体調がすこぶるよくなりました。
風邪をひきにくくなったり、休日が長く感じられるようになったり。
シフト勤務だと睡眠時間を一定に保つのは難しいと思いますが、その中でできることを何点か挙げてみます。
睡眠時間を確保するための方法
- シフトによって起きる時間と前日寝る時間を決めておく
- 寝室にスマホを持ち込まない
- 寝室は暗くする
- 寝たい時間の1時間前に入浴と夕食を終わらせておく
自分の時間をつくる
人に与えられた時間は平等で一日24時間。
この時間を有効活用するには時間のやりくりが必要になるでしょう。
変則勤務で時間を無駄にしがちな介護の仕事。
うまく時間をつくり、「時間がなくてやりたいことができない」なんてことがないようにしましょう。
自分の時間をつくるポイント
- 仕事前の時間を活用する
- SNSで発信するのはいいこと。でも目的とかけていい時間を決めておく
- やりたいことの時間を先に確保する
名詞に憧れるより動詞で行動を具体的に
「○○になりたい」「年収○○万円は欲しい」「○○な状態になってたい」みなさんそれぞれ憧れや夢を持っていると思います。
でも、そのためにどうするかという具体的な行動まで考えられている人は少ないのではないでしょうか。
憧れや夢(名詞)で終わらせるのではなく、具体的な行動(動詞)を起こしましょう。
頑張ってダメなら転職を考える
どこで何をするにせよ、仕事をする以上とことん結果を出したいと思っています。
お金をもらって仕事をするのですから、関係する知識や技術の勉強は指示を受けなくとも一生懸命やるべきです。
でも、それでも合わない職場はあるんですよね。
例えば「いじめ」「ハラスメント」「法令違反」「強制的な休日出勤やサービス残業」……
頑張って仕事を覚えて、人間関係になじもうとしても、こんな職場は今後も変わる見込みはありません。
「石の上にも3年」といいますが、3年もいらない。
1年で充分です。
置かれた場所で咲く努力をして、だめだったら咲く場所を自分で選んでください。
ムリして心の不調を抱える必要はありません。
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まとめ
人の入れ替わりが激しい介護の仕事。
せっかく入ったのだから楽しく長く続けたいと思うのは当然のこと。
介護士としてやらなければならないこと、その職場独自のルールなど、覚えることがたくさんあって前向きになれない時期かもしれません。
働きはじめて少し時間がたった今だからこそ、一度自身のふるまいを振り返って、これからの仕事に活かしていければよいと思います。
今日が行動を変える1日目。
一緒に頑張りましょう!!